2020
25
Feb

写真, 表現, 言葉

『私の挑戦』富士山頂の空との出会い

人生で今まで2回、私の書いた文章が本に載ったことがある。今日紹介するのは2回目に載った本。月刊PHP、通巻791号・平成26年4月号。「大切にしたいおもてなしの心」 。 月刊PHP は 松下幸之助 が創設したPHP研究所が発刊している月刊誌。 毎月50万部ほどが発刊され、全国のコンビニ等に置かれている。

ふと、自分の文章力を試してみたいと思い、思い切って投稿してみた結果、企画のトップページに採用してくれた。投稿したのは、まだ私が25歳頃の頃。テーマは『私の挑戦』だった。

富士山の頂上で働いた経験をもとに600字の文章を書いた。何かの縁でこのブログにたどり着いてくれた人に読んでもらいたいと思い、以下に全文記載します。

空との出会い

富士山頂から写真が撮りたい。大学4年だった頃、夏休みのバイトを探しているとき、たまたま富士山頂のバイトを見つけた。ほんの少し迷って、申し込むことにした。あの景色がみられるのなら、少しくらい辛くたっていいと思った。結果は、採用だった。

富士山頂の生活は想像以上に過酷な環境だった。早朝2時半に起床して真冬なみに寒い環境の中で働くことを想像してみてほしい。毎日同じようなサイクルで時間が進んでいった。仕事は決して楽ではなかった。しかし、僕が求めていたものは得られた。

富士山頂には、信じられないくらい美しい世界が存在していた。全てが雲の上の世界。一ヶ月の生活の間、一日として同じ景色はなかった。富士山頂から、刻々と変化する美しい空を、一ヶ月もの間みることができたのは、本当に貴重な経験だった。

あの時の空との出会いによって、僕の人生は大きく前に進んだ。今、駆け出しの写真家として、あの時に撮った空の写真を、少しずつ人にみてもらっている。ここには文章しか載せることができないが、いつか、僕の写真がこの文章を読んでくれた人の目に届いてくれたらなと思う。

たった一つの決断。富士山頂で働くというチャレンジ。あの一歩を踏み出さなければ、今の僕の人生はない。三年前、富士山頂で働くという決断が出来たように、ここぞという時には、自分の可能性を信じて、直感を研ぎ澄まして、一歩踏み出せる人生を歩んでいきたいと思う。

(完)

自信をもって投稿した文章だった。採用されたという案内がPHP研究所から届いた時、飛びあがりたいくらいに嬉しかった。本当に嬉しかった。写真家としての自分の顔もあるけれども、文章も写真と同じくらいに好きな表現。

どちらにもきっと、本質的な違いはない。いかに、人の心に響く表現をすることができるのか。人の心を動かすことができるのか。

月刊PHPに採用されたことは、自分の文章表現が誰かに客観的に認められたという、分かりやすい一つの指標となった。きっと、その結果は私の人生に少なからず影響を与え、このブログにも繋がっている。

私の書いた文章が読んでくれた人の誰かにとって、何か力となったり、気づきのきっかけとなってくれたなら本当に嬉しい。まだまだこのブログには、ほとんど文章を載せていないけれど、出来る限りたくさん書いていきたいと思っています。

ということで、今日は過去、本に載った文章の紹介でした。本文の中にもありますが、PHPには文章しか載せることが出来ませんでしたが、ブログなら写真も載せられるので何枚か富士山頂の山小屋でバイトしていた時の写真を載せます。よかったらご覧ください。(あと一回、本に載ったことがありますが、それはまた別記事で載せます。グランドキャニオンを歩いた時の体験記です)

富士山頂の写真

今回はこれくらい載せておきます。富士山の写真は無数にあるのでまた載せたいと思います。バイトしていた以外にも富士山には、ほぼ毎年登っているので、富士山にはそこそこ詳しいです。また登山のことなども機会を見て書きたいと思います。

(完)

 

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