2017
22
May

, , 東北, 青森

ゆずりはの詩

東北への一人旅の中で、1冊のステキな本と出合った

「ゆずりはの詩」という本

青森、十和田湖を訪れたときに出会った本

東北の手仕事を現代へと伝えようとする「暮らしのクラフトゆずりは」というお店の店主、田中陽子さんの著書

この本の冒頭にステキな詩が載っていた

河合酔茗の「ゆずりは」という詩

全文掲載してみます

こどもたちよ、
これはゆずりはの木です。
このゆずりはは
新しい葉ができると
入れ代わって古い葉が落ちてしまうのです。

こんなに厚い葉
こんなに大きい葉でも
新しい葉ができると無造作に落ちる、
新しい葉にいのちを譲って。

こどもたちよ、
おまえたちは何をほしがらないでも
すべてのものがおまえたちに譲られるのです。
太陽のまわるかぎり
譲られるものは絶えません。

輝ける大都会も
そっくりおまえたちが譲り受けるものです、
読みきれないほどの書物も。
みんなおまえたちの手に受け取るのです、
幸福なるこどもたちよ、
おまえたちの手はまだ小さいけれど。

世のおとうさんおかあさんたちは
何一つ持っていかない。
みんなおまえたちに譲っていくために、
いのちあるものよいもの美しいものを
一生懸命に造っています。

今おまえたちは気がつかないけれど
ひとりでにいのちは伸びる。
鳥のように歌い花のように笑っている間に
気がついてきます。

そしたらこどもたちよ、
もう一度ゆずりはの木の下に立って
ゆずりはを見る時がくるでしょう。

個人的にとてもいいなと感じた言葉

昨日、東京、青山で開かれていたゆずりはの個展に遊びに行った際、著者の田中陽子さんとお話することができた

ゆずりはの詩がとても良かった、とお伝えしたら

「この詩は以前、小学校の教科書にも載っていたんですよ」

と、教えてくれてた

この旅に出なければ、もしかしたら、一生出会うことのなかった言葉

たった一つの言葉との出会いが、人生を変えることもある

ゆずりはの詩もすでに、私の人生に少なからず影響を与えている

今回の旅で私が得たものは、きっと計り知れないくらいに大きい

旅をするごとに、ほんの少しずつ、自分の中の何かが大きくなっているように感じる

それが何かは今は分からないけれど、きっといつか分かるときがくる

まだ見ぬ何かを求めて、これからも旅を続けたい

好きな言葉と出会えたので、紹介してみました

せっかくなので、写真を少し載せます

奥入瀬渓流を歩いたときの写真

新緑にはまだ少しだけ早かったけれど、とても気持ちのいい場所でした

今度は、梅雨の時期、夏、秋頃に訪れてみたいなと思います

では

 

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