2018
17
Feb

, 日本, 東北, 歴史

『冬の東北・山寺~松尾芭蕉が訪れた場所~』

山寺頂上、奥之院あたりの景色

2018年2月のある日、冬の山寺を訪れた

通称、山寺(正式名称:立石寺)は山形県山形市にある天台宗のお寺(創建860年)

ここは1689年に松尾芭蕉が訪れ、有名な句を残した場所でもある

『閑さや岩にしみ入る蝉の声』という芭蕉の句

山寺もまた、本来の旅の候補地にはなかった場所

旅の途中、たまに直感で行先を変更することがある

大体においてその直感は当たる

訪れてみたら、想像以上の場所だった

山寺の下にある橋の上からの景色

大きなつらら

根本中堂.山寺の下の方にあるお寺.凄い雪.

あたり一面の銀世界

なんだかとても落ち着く景色だった

ある人が、東北を一番感じられるのは、冬だと言っていた

ほんの少しだけれど、分かったような気がする

山寺の頂上あたりの景色

山寺の頂上あたりからみえる景色

静けさの広がる、モノトーンの世界

桜色の春や、鮮やかなみどり色が広がる夏や、黄や赤・色とりどりに紅葉する秋とはまた異なる、冬の良さ

心が落ち着く景色

雪のある景色

今まであまり雪の世界をじっくりと観たことがなかった

実家のある日光も雪深いところだけれど、”楽しむ”という視点で観たことはない

ふいに訪れることになった山寺

雪によって白一色に染まった世界

冬の東北を旅して感じること

日本には”冬がある”ということ

当たり前すぎるかもしれないけれど、冬があるということ自体が、とても大切な気がする

暖かいだけでは、何かが足りない

冬の冷たさ、厳しさ、静かさがあるからこそ、春や夏がより輝くのだと思う

冷たい冬を乗り越えるからこそ、人は強く優しくなるのだと思う

冬の厳しいアラスカに生きた大好きな写真家、星野道夫さんの言葉にこんなものがある

長くきびしい冬があるということはいいことだ。もし、冬がなければ、春の訪れや、太陽の沈まぬ夏、そして美しい極北の秋にこれほど感謝することは出来ないだろう。『長い旅の途上』星野道夫著より)

冬があるからこそ、輝くものがある

東北は日本の中でも、最も雪深い地域の一つ

去年の夏、東北の夏祭りを観て感じた、圧倒的な力強さとしなさかさはきっと、東北の冬の厳しさがあるからこそなのだと思う

もっともっと雪深い地域もあるから、今回の旅だけですべてが分かったとは思わない

ただほんの少し、東北の冬を知ることができた

そしてまた、今まで知らなかった、東北のステキさを感じることができた

今回もまた、得るものの多い旅となりました

次は春頃に東北を旅をしたいと思っています

(終)

最後、本題からは逸れる写真を何枚か載せます

みんな滑らないように、頑張って降りていました

つるつるになっている場所もあります

非常に滑りやすい場所ですが、入口のところで長靴を無料で貸してもらえるので、どんな靴で行っても大丈夫です

子供たちが、雪の上を滑って笑っている姿が楽しそうで印象的でした

冬の山寺も素敵なので、興味がある方は、いつか訪れてみてもらえたらなと思います

(完)

 

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。